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GoTheDistance!ジェニファーの法政大学通信ブログ

法政大学通信ブログ by ジェニファー。法政大学通信教育課程・経済学部商業学科に2015後期入学(3年次編入)。試験やリポート、学習の内容と進捗状況、日々の気付きなど。Go the Distance!最後までやり遂げよう!

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経済学とミュージシャンの利潤

経済学および金融論の参考書として読んでいた『スティグリッツ入門経済学 第4版』の中に、経済学的抽象概念と相性の悪い私が妙に納得した、現実的な経済学的説明があった。

それは、資源の配分(財の供給)に関するくだり。

経済学の『基本的競争モデル』においては、市場は合理的で利己主義的な消費者合理的で利潤極大化を図る企業によって構成されており、

価格システムによって、その財のために最も多くのお金を支払ってもよいと考え、かつ支払い能力のある人々の手に、それらの財がわたることが保証される。

というのが基本。その一方で、価格システムではなく、割当制度によって財が供給されることがある。

たとえば、人気ミュージシャンのコンサートチケットは、待ち行列によって配分される。価格はあらかじめ決まっており、どれだけ需要があっても、値段が変わることはない。ダフ屋やネットオークションで値段がつりあがったとしても、正規の売り手は決まった価格で、行列に並んだ人々(または予約システムにくじけずアクセスしつづけた人)に順番に販売する。

価格システムによって、お金をたくさん払ってもいいという人に高く売ればいいはずなのに、なぜそうしないのか?

それについての経済学的説明が、こちら。

ミュージシャンやコンサートのプロモーターは、チケットを値上げすることで利潤を増やすことができたはずである。しかし、コンサートの収入とCDの売上げの両方を気にしなければならない人気ミュージシャンの立場で考えてみよう。行列に並んでチケットを配分するという方法は、自由時間の多い人たちに歓迎され、また特に若くてあまりお金を持っていない熱狂的なファンにチケットが行き渡るようにもできる。彼らのようなファンはたいていCDも購入し、CDの売り上げには口コミ情報が大きく影響する。このように、コンサートのチケット代を値上げしてコアなファンを失うような事態を避けることで、実際にはミュージシャンの利潤は増加するのである。

なるほど、そうだったのか! ミュージシャンにもビジネスセンスと経済学的思考が必要ということか。そして、この事例、ネットビジネス等に置き換えて考えてみると、いろいろ見えてくることがあって、面白い。

せっかく勉強するんだから、経済学の理論や数式に振り回されて悶え苦しむところで終わるんじゃなく、『実学』の域まで到達したいものだ。

書籍情報

スティグリッツ入門経済学 第4版

スティグリッツ入門経済学 第4版

  • 作者: ジョセフ E.スティグリッツ,カール E.ウォルシュ,藪下史郎
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2012/03/23
  • メディア: 単行本
  • 購入: 5人 クリック: 36回
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